C&B、人事企画の求人が急増中

この二か月で、人事の求人件数が大きく増えました。

なんと2倍近い増加です。

しかし内訳をみると、さらに興味深いトレンドが見えてきます。

7月のの求人内訳と比べてみてください。

C&B(Compensation & Benefits)の採用が大きく増えているのがわかります(4→14%)。

背景には、人事の組織の再編成があります。効率化やグローバリゼーションが叫ばれて久しいですが、日本における報酬体系はローカルの慣習や規制に基づくものでした。ここへ来て、とうとう、というべきか、いよいよC&Bにもグローバル化というメスが入っているわけです。ペイロールはアウトソースされ、世界統一のC&B体制に組み込まれています。

こうしたC&Bのポジションは、新規ヘッドカウント、新規採用である場合がほとんどで、ルーチンだけでなく企画立案や、戦略の実施にも携わるものが目立ちます。

もう一つ目につくのが、「その他」の増加です(8→18%)。具体的には、HRIS(HR Information Systems)、タレントマネジメント、ダイバーシティ、グローバルモビリティ、人事コンサルなどがあります。中でも人事企画の職の多さが際立っています。

これも、前述の人事のグローバル化の一環と思われます。すでにグローバル・日本の間でC&Bの方向性が固まっていて、それをロールアウトする人材を必要としている会社もあれば、もっと広い意味で人事プロセスをストリームライン化するための戦略を考え、「これからの人事部」の在り方を模索している会社もある、ということでしょう。

以前のブログでもお伝えしたように、人事のポジションをカテゴリ分けすることがどんどん難しくなっています。日々タレントマネージャー、パフォーマンスマネジメントのような新たな職が作られています。また、ERPやワークデイのようなソフトウェアの登場により、国境や部門を超えた人事プロセスの構築が技術的には可能になっています。残るは、いかにそれを実現するか、という最も難しい問題に人間の「脳」力を注ぐことです。

こうした変化を厭い、古き良きによりかかりたい人材は、少しずつプレッシャーをかけられており、リプレイスされる場合もあるようです。こうしたマインドセットのプロフェッショナルは、経験年数が長い人事のベテランであっても、次の職探しに苦労する場合が少なくありません。

とはいえ、求人件数が倍増したことで、人事の候補者層は非常に薄くなっています。リプレイスメント採用(欠員補充)は、人事ジェネラリストと人事部長職に限られており、残りの職種はほぼ全てが新規採用、といえばどれだけ人材不足かがお分かりいただけるでしょうか。

それでも、リクルーターなどはエージェントから登用できますが、多くの企業がL&Dの採用で苦労しています。コンサルを採る場合もあります。しかし業界経験を必須条件とする場合(小売業界でこうした傾向が目立ちます)、サーチが行き詰るケースが非常に多い状況です。

業界の既存の人材が足りない以上、各社の人事部長は様々なバックグラウンドの候補者に目を向ける必要があります。厳しすぎる書類選考や、極端にリスクアバースな態度は自らの首を絞めることになるでしょう。ほかならぬ人事部長が採用のボトルネックになってはいけません。

戦略・企画が熱い人事の採用市場。

これからの人事で成功を収めるには、次のプロジェクトにまず手をあげてこうした経験を少しずつ底上げしていくことをお勧めします。

 

人事関連で転職をお考えの方は、現在の求人を是非ご覧ください。

 

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アソシエイトディレクター | 人事、経理・財務 紹介部門
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