2019年下半期PE&ヘッジファンド採用動向を振り返って

熊沢 義喜 December 17, 2019目安: 1分

下半期において目立つ動きとしてはインフラファンド(電力関連投資)、ヘッジファンド(IR)、PE (ジュニア女性候補者ターゲット)等の採用ニーズがあげられます。

2019年上半期に引き続き主流はアソシエイト採用なります。ディレクター以上のシニア採用もありますが、比較的限定的です。上半期同様、水面下での動きが増えており、なかなか求人がマーケットに出にくい状況が続いています。 

今年後半のトレンドとしては、クロスボーダー投資プロフェッショナルの採用
日本とアラブ政府系ファンドのJVが、中東及び日本国内の主に食料品・農業関連へ投資するドバイ勤務のジュニア投資プロフェッショナルをサーチしています。

大手証券のマーチャントバンキング部門が主導となり、中国政府系ファンドとJVで東京及び北京を拠点とする新しいPEファンドを立上げました。日本国内及び中国、東南アジア地域への投資、シニア投資プロフェッショナルをサーチしています。

テクノジー企業投資に特化した大型のファンドが、日本国内及び中国のアーリーステージテクノロジー企業投資担当のジュニアから中堅レベルの投資プロフェッショナルをサーチしています。

国内の政府系ファンドが国内事業拡大と海外事業拡大を組み合わせた投資担当の中堅レベルの投資プロフェッショナルをサーチしています。


ポジション別採用トレンド  

PEファンド、アソシエイト

【募集要項】
PEファンド案件の大半を占めるジュニアレベルの採用ニーズ 。
投資銀行(IBD)もしくは戦略コンサルタントを経験後、中途採用による入社が王道のポジションです。 今年前半のトレンドでは、投資銀行出身者へのニーズが大幅に上回っています。各社が重要視する点は、モデリング及びエクスキューション業務における即戦力です。戦略コンサルタント出身者でも 、M&A関連プロジェクトのコンサルティング実績及びLBOモデリング知識が求められています。

また、新卒で外資系投資銀行IBD(M&Aが望ましい)へ入社し、3年から5年の経験を経て、2社目にPEファンドへアソシエイトで入社するケース(MBA経由もありますが)求められる人材の王道となっております。

【選考方法】
従来より最低5回から6回程度の面接が想定される選考期間ですが、更に長期化する傾向がみられます。選考にかかる期間も長く、3ヶ月以上かかるケースもあります。
グローバルファンドでは、海外拠点のメンバーとの面接が含まれるケース及び回数が増加しています。シニアメンバーの来日時には対面での面接、他オフィスのメンバー複数とのビデオコンフェレンスもしくはコンフェレンスコールなどもあります。また、ケーススタディをより重視するファームが増えています。従来よりPEファンド各社では選考過程としてケーススタディを重視してきました。直近のトレンドではファンドに来社、エクセルにてLBOモデルを所定時間内に作成といった、モデルテストからより高度な能力が求められています。

例えば、投資コミッティー向け投資分析資料が事前に候補者に送付され、候補者はエクセルによる財務モデルとプレゼンテーション資料を作成し(3日程度で)、翌週にファンドに来社しプレゼン及びQ&Aセッションを行う、などといった形式となっております。    
 

ヘッジファンド、インベストメントアナリスト

【募集要項】
ヘッジファンド案件の大半を占めるジュニアレベルの採用ニーズ 。
投資銀行(IBD)もしくはエクイティリサーチアナリストを経験後、中途採用による入社が王道のポジションです。今年前半のトレンドでは、TMTセクターの経験を有する候補者へのニーズ。各社が重要視する点は、モデリング能力に加えて志望動機です。なぜヘッジファンドにおけるポジションを希望しているか、との問いに対する明確な回答が必要となります。投資銀行(IBD) 出身候補者はPEファンドとの併願のケースが非常に多く、うまく回答できないケースが散見されます。

インベストメントアナリスト採用で優位に立っているのが、エクイティリサーチアナリスト出身者です。類似業務の経験があり、志望動機が明確なケースも多く即戦力として計算できる点が評価されています。

【選考方法】 
こちらも選考が従来以上に長期化する傾向が顕著になりつつあります。特にモデルテストに加えて、別途ケーススタディを実施するなど、候補者の財務分析能力をより詳細に問うファームが増えています。
 

その他ユニークなポジション
2019年下半期に採用ニーズがあった(現在進行中)の各ファンドの募集ポジションの一例です。具体的な案件詳細に関しては、別途個別にご案内致します。 

インフラファンド:投資担当

  • 電力エネルギーインフラ向けの投融資に特化した投資ファンド。
  • 火力発電施設をはじめとするインフラアセットの新設案件への投資を行う。
  • 投資銀行、戦略コンサルティング、総合商社など出身候補者がターゲット。

ヘッジファンド:インベスターリレーションズ(IR)

  • 日本株ロングショートエクイティ中心のヘッジファンド 。
  • 機関投資家からのファンドレイジングを中心としたフロントポジション。

ベンチャーキャピタル:医薬品分野投資プロフェッショナル

  • 創薬・再生医療分野に特化したベンチャーキャピタル。
  • 医薬品分野のおけるベンチャー投資業務。

政府系ファンド:グロース投資プロフェッショナル

  • 最大手政府系ファンド。
  • 幅広いセクターを対象としたグロース投資業務。

外資系大手PEファンド:アソシエイト

  • アソシエイトとして2年勤務、MBA留学を経てシニアアソシエイトとして再雇用を前提としたポジション。
  • 投資銀行、戦略コンサルティング出身のジュニア候補者がターゲット。

外資系大手PEファンド:アソシエイト

  • 優秀な若手女性候補者のサーチ。
  • 投資銀行、戦略コンサルティング、公認会計士事務所、総合商社など出身のジュニア候補者がターゲット。

外資系大手ヘッジファンド:インベストメントアナリスト

  • TMTセクターのリサーチを担当。
  • 投資銀行TMTカバレッジバンカー、エクイティリサーチなど出身のジュニア候補者がターゲット。


PEファンド及びヘッジファンドのキャリアを検討するに際して
PEファンド及びヘッジファンドは引続き高い人気となっており、特にグローバルファンドは狭き門となっております。日本国内では、大手といわれるファンドでも20名程度の投資プロフェッショナルによる少数精鋭の体制がとられています。また、少数精鋭の体制もあり、採用には時間と労力をかけて慎重に臨むファンドが主流です。定性分析、定量分析に加えて人間性も選考基準として考えられています。複数回のジュニアからシニアメンバーとの面接、ケーススタディ、ディナーなどを通して選考が進められます。

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当社ではPE 及びヘッジファンドに特化したアドバイスを提供しています。各社の投資実績及び投資スタイル、ターゲット候補者像の明確化(投資銀行出身もしくは戦略コンサルタント出身かなど)をご教示します。各社における具体的な募集要項、そして選考方法に関してはお気軽にお問い合わせください。

Yoshiki Kumazawa's picture
シニアマネージャー | 銀行&金融, フロントオフィス 紹介部門
ykumazawa@morganmckinley.com

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