リモートでチームビルディングを行う11のアイディア

ライオネル・カイダツィス July 3, 2020この記事を読む所要時間: 11分

コロナショックを吸収するのに手一杯で、今チームビルディングどころじゃないよ…そんな声が聞こえてきそうですが、よい時もわるい時も「人」という観点から様々な企業を見てきた Morgan McKinleyとして申し上げたいことは、不況や危機、苦しい時こそ社員やお互いへの気配りが何よりも大切だということです。

特に現在のように社員が物理的にばらばらな場所で仕事をしている状況においては尚のこと、時間や体験を共有して一体感を取り戻す工夫が必要です。オフィスで自然と交わしていたような雑談や自由な会話、即興のやりとりを楽しむ場を設ければ心の距離が縮まり、士気も向上するのではないでしょうか。

私はビジネスを支えるのはお金でも技術でも設備でもなく、やはり人材だと思います。最近のブログではウェルビーイング対策会社のカルチャーの醸成 (リンク先英文のみ)、従業員エンゲージメント向上のポイント、在宅勤務のサポートなど、「会社が社員のためにできることは何か?」というテーマについて考えてきました。

remote teams

外出要請や政府の働きかけといった外部要因によってテレワークを「やむなく」導入した企業が多いにせよ、パンデミックが終息してもオフィス街の風景が完全には元には戻らない可能性は十分にあります。全社員が同じビルにいなくても仕事が回るという成功体験を経て、少なくとも部分的にはリモートワークを継続する企業が出てくるのは当然だからです。

リモートワークが新常態の一部だとするならば、 遠隔でもチームワークを発揮できる組織作りはコロナを乗り切るためだけでなく、中長期的に必ず取り組まなければならない課題ということになるのではないでしょうか。このようなわけで、今回は「リモート・チームビルディング」を取り上げたいと思います。

リモート・チームビルディングとは?

リモート・チームビルディングとは、離れた場所で働く社員が互いに信頼関係を築くための仕掛けや取り組みです。どこにいても一丸となってがんばってくれるチームがいれば、会社にとっても大きな資産となります。

しかしオフィスで毎日顔を合わせていたメンバーでも、何の努力もなしにバーチャル空間で信頼関係を維持するのは容易ではありません。増して一度も同僚と顔合わせをしたことがない新人がいるチームでは更にハードルが上がります。

適切なケアをしないと社員はチームや会社とのつながりを感じることができず、会社がサポートしてくれないと思ってしまったり、孤独を感じたりします。これは離職・転職にもつながるネガティブな心理状態です。

逆に在宅でもサポートが得られていると感じている社員は相対的にウェルビーイング(幸福)の度合が高く、メンバー同士がそれぞれの個性や強み・弱みを知っているため、うまく協力し合って仕事を進められます(リンク先英文のみ)。何かの作業でヘルプが必要になっても誰にどうやって応援を頼めばいいかわかっているので、コラボレーションがスムーズになります。1+1=2以上の成果を出すチームになれる可能性を秘めているのです。


在宅勤務では難しい企業文化の醸成にも、リモート・チームビルディングが役立つ。

リモートワークで社員同士の交流を促進するのは会社・上司の務め

毎日オフィスで仕事をする場合、平均して週に40時間くらい(人によってはもっと長い時間)同僚と顔を合わせていることになります。

このような環境では自ずとチームに共同体意識が生まれます。ウォーターサーバーやコピー機の近くで雑談をしたり、ランチの帰りに一緒になったりと偶発的にコミュニケーションが発生するためです。「チームビルディング」と銘打ったアクティビティはむしろ、褒賞の意味合いが強かったり、研修プログラムの一部とみなされていたのではないでしょうか。

リモート・チームビルディングでは会社がより積極的な役割を果たさなければいけません。皆が参加できる時間帯にスケジューリングし、内容もしっかり企画する必要があります。

リモートでチームビルディングを行う11のアイディア

在宅の社員もいる部署がチームビルディングで効果を挙げるためには、マネージャーのお膳立てが必要です。メンバー全員が率先して参加すれば、ネット上のアクティビティでも連帯感を強められます。どんなアクティビティがいいか、アイディアを出す段階ではチームに主体となってもらってもいいでしょう。あまり難しく考える必要はありません。いい考えが浮かばなければ、他のチームにアイディアを求めたっていいのです。

リモートで働くチームの連帯感を強める11のアクティビティ例

それでは、実際にどんなアクティビティが考えられるか、いくつかアイディアをご紹介したいと思います。
 

1.「バーチャルオフィス」をつくる :  

メンバー全員がオフィスにいるのと、それぞれ違うロケーションで働いている場合の決定的な違いは自然発生的なおしゃべりの有無です。他愛のない雑談や世間話は実はチームビルディングにおいて非常に重要な役割を果たしています。

  「バーチャルオフィス」では、皆が仕事中は常にカメラをONにすることで、ウェブ上でオフィス環境を再現します。何も話す必要はないけれど、何か聞きたいときは会社にいるときと同じように「ちょっといいですか」と切り出せるので、慣れれば大変便利です。初めはずっとカメラに写っていることに違和感を覚えるかもしれませんが、会社にいれば常に人の目があるのと同じだと思えば、さほど突飛なアイディアでもないことがおわかりいただけると思います。
 

2. バーチャルブレイク・バーチャルランチ: 

  会社の休憩エリアでちょっと雑談したりやスタバにコーヒーを買いに行くときのような雰囲気を作れないか、という発想です。リモートワークが「さみしい」と感じる人は少なくありません。同僚とのちょっとしたふれあいがあれば、孤独感が深まるのを防げます。ポイントは、「今日一番嬉しかったことは?」というように明るいニュースやポジティブな話題を心掛けることです。もちろんプライベートの話でもいいですし、仕事上の小さな成功体験があったらどんどん共有します。嬉しかったことを共に喜び合えると、チームにも非常によい効果をもたらします。

3.「ホームオフィス拝見」ツアー:

    チームメンバーが順番に「ホームオフィス」を紹介する、というアイディアです。便利グッズや気に入っている息抜きの方法を教え合ってもいいですし、愛犬がかわいい、インテリアが素敵といったことでもメンバーの人柄や趣味が垣間見えて連帯感が生まれます。こどもが仕事部屋に乱入…というシチュエーションも逆手にとって、お子さんをチームに紹介してはいかがですか?みんながほっと一息つくきっかけになるかもしれません。

リモートでチームビルディングを行う11のアイディア

4. ウェブで全社的なイベントを開催: 

チームビルディングよりもスケールが大きくなりますが、連帯感や共同体意識を育てるのに効果的です。会社イベントは社員同士がコミュニケーションをとる絶好の場。リアルで実施できないからといって、中止する必要はありません。ウェブ会議の機能をフル活用して是非チャレンジしてみましょう。

5. 読書クラブや映画ファンクラブをつくる:

読書好きや、映画やテレビドラマのファンが多いチームはありませんか(ステイホームでNetflixにはまった方も多いのでは?)。趣味がベースになっているチームビルディングなら、参加者がコミットしてくれる可能性が高まります。読書や映画鑑賞のいいところはお互いの感想を通してコミュニケーションを図れるだけでなく、クリティカルシンキングやディスカッションの練習にもなることです。スキルアップにもなってまさに一石二鳥のアクティビティと言えるでしょう。

6. オンラインで褒める:

人間には常に他者にリスペクトされたいという欲求があり、社員の働きを認めるのは従業員エンゲージメントの基本です。定着率の改善にもつながります。面と向かって部下を褒めてあげることができないからと放置すべきではありません。イントラネットなどに自由に書き込める機能はありますか?小さなことでも、全社員に見えるところで褒められたら部下は嬉しいものです。メンバーの間でも褒め合う習慣を奨励しましょう。同僚からの誉め言葉も、上司と同じくらい嬉しいはずですから。
 

7. ゲーム感覚で競争を取り入れる:

負けるのが好きな人はいません。「負けたくない」というだけで十分なモチベーションになります。これを利用して、部署内をグループ分けして競わせてみては。課題やゴールは仕事に関するものでなくても構いません。目的はチームビルディングなので、「一番おいしそうなカクテルを作れるのは誰か」「一週間のランニングの総距離」といったテーマでもおもしろいと思います。

8.「アイスブレーカーゲーム」

雑学クイズや、ジェスチャーゲームのような遊びはチームビルディングの王道です。オンラインに向いているゲームもたくさんあります。「無人島に取り残されたら…」というようなシチュエーション系のゲームもおすすめです。部下をいくつかのチームに分け、事前に用意したリストの中から3つだけ無人島に持っていくものを選んでもらい、選んだアイテムとその理由を発表し合います。ああだこうだと話し合う中でチームワークが養われるはずです。
 

9.「仲良し」以外の同僚と話すきっかけを作る
チームで気の合う仲間ができるのはとても自然なことですが、せっかくなのでそれ以外のメンバーとも交流する機会を設けては?

社内で無作為にペアを作り、一週間の間毎日5分ずつ、ペアの人とチャットをしてもらいます。翌週はまた別の人とペアになります。意外な人と仲良くなれるかもしれませんし、他の部署と共同でやれば、違う部署のことを知るきっかけにもなりそうです。

10. リモートワークをしている社員に差し入れを送る:
孤独感に苛まれているかもしれないときに、人からプレゼントが届いたら嬉しいですよね。会社のロゴ入りのグッズでも、コーヒーやお茶菓子…高価なものである必要はありません。「誰か(会社)が気にかけてくれている」と感じてもらうことができれば、ウェルビーイングの向上に一役買ってくれるはずです。

11. 金曜日のプチ・打ち上げ:
やっと金曜日!というあの開放感は、社会人なら誰しも覚えがあるでしょう。金曜日の街に繰り出すあの感じ…そっくりそのままとはいかなくても、「今週も頑張ったね!」という達成感をチームで共有することは非常に有意義です。金曜日の5時には自由参加の「ブレイクミーティング」を設け、アルコールOKでめいめいおしゃべりができるような仕組みを作ってはどうでしょうか。一週間にメリハリがつきますし、たとえリアルの飲み会のようには盛り上がらなくても、何もしないよりずっといいと思います。

以上、11個のアイディアをご紹介しましたが、どんなアクティビティやメソッド(リンク先英文のみ)を使うにしても「モラル向上」「生産性向上」「パフォーマンス改善」という大目標を見失わないよう、念入りに計画をたてましょう。
 

チームビルディング・アクティビティの効果測定
上述したように、リモート・チームビルディングの肝はメンバーのバイインを確保することです。乗りが悪いなと感じたら、軌道修正が必要かもしれません。どのアクティビティが最も楽しかったか、改善提案はないか?部下のフィードバックを集めて次回に生かしましょう。

チームビルディング・アクティビティの効果を明確に数値化するのは難しいですが、チームパフォーマンスのビフォー/アフターを比較すればおよその検討はつくはずです。パフォーマンスといっても、すぐに売上と結び付けてはいけません。見るべきポイントは社員が前よりも楽しそうか、やる気がアップしているか、チームのコミュニケーションが以前よりもうまくいっているか、といった点です。一見ファジーなものですが、このようなソフト面がうまく回り始めると、数字は後からついてきます。

会社やチームにはそれぞれの色やクセがあります。始めのうちは試行錯誤が必要かもしれませんが、チームのツボが見えるまで是非がんばってみてください!
  
いかがでしたでしょうか。危機は絆を強めるとも言われています。知恵を絞って考えたアクティビティを通して強固な組織を築き、パンデミックにも負けない社会を一緒に目指しましょう。
 

Lionel Kaidatzis's picture
マネジング ディレクター
lionel@morganmckinley.com

最新の 求人

日本でも強力なブランド力を誇る企業です。英語はできれば尚可。
東京11.08.2020
外資系アセットマネジメント会社にて金融法人営業RMのご経験をお持ちの方を探しております。)
東京10.08.2020
外資系アセットマネジメント会社にて投資信託および投資顧問オペレーション業務全般に携わって頂きます。
東京10.08.2020