マーケティング職のレベルごとに求めるスキルと得られる経験

森本 桃多 13 Dec 2018

現役マーケターの方や、今後マーケティングにキャリアを転換されたい方でマーケティングディレクターというポジションを将来の目標とされている方も多いかと思います。

マーケティングディレクターになるためには、タイトルや経験といった面でもちろん幾つかのステップを踏む必要があるかと思いますが、何が理想なのでしょうか。

私自身消費財業界のリクルーティングを3年経験しておりますが、一つ気づいた点として、企業によってマーケティングポジションの名前が異なるケースが多い中、候補者様の方の中でも職位/タイトルもを重要視される方もいらっしゃるかと思います。特にマーケティング職の中では、現在アシスタントブランドマネージャータイトルの方はブランドマネージャータイトルに、マーケティングマネージャーの方はマーケティングディレクタータイトルを目指されている方がほとんではないでしょうか。

私自身職位に関してはもちろん大事な点になるかとは思いますが、それ以上に実際にご担当されている業務内容が重要になるかと考えております。例を挙げさせて頂きますと、某消費材企業によってはいわゆるマーケティングマネージャーレベルの方をブランドマネージャーと呼ぶこともあれば、または、事業全体(営業とマーケティング)を見るGeneral Managerレベルのポジションをブランドマネージャーと呼ぶ企業もあります。

企業によってマーケティング職位名が変わるという事もあり、今回は各レベルごとのマーケティングポジションに必要とされる一般的なご経験、また、そのポジションから得られる経験・スキルについてお話しさせて頂ければと思います。

ただ、下記の内容はあくまでも私自身が日々お会いさせて頂いている方々から学んで解釈したもので全ての企業に応用するわけではないので、是非参考程度に読んで頂ければと思います。

アシスタントブランドマネージャー/アシスタントプロダクトマネージャー

必要なスキル:

  • 業界での1-3年のマーケティング経験。
  • 広告代理店でStrategic Planningやマーケットリサーチ会社で調査・分析の経験のある方も非常に可能性が高く、ご応募する企業の業界のクライアントを持った経験があれば尚可。(例:FMCG企業を受ける場合、広告代理店でFMCG企業をクライアントとして担当した経験があれば尚可)
  • 外資系であれば、すぐに英語は使わなくとも、長期的に考え、ビジネス英語を求めるケースがほとんど。
  • 企業によってはポテンシャル採用ということで英語が出来てマーケティングの経験はなくとも知識がある方を検討する企業もある。

得られる経験:

企業・業界によってマーケティングの手法は変わってくるかとは思いますが、いわゆるブランドマーケティングの基礎を学んで頂けるかと思います。企業によっては製品開発、デジタルマーケティング周り(SNS広告のプランニング等)、トレードマーケティング(店頭周り、Point of Purchase等)も見て頂けるかと思い、また、広告代理店とのプロジェクトの進め方などの仕事の流れも学んで頂けます。

また、外資系の企業によってはアシスタントブランドマネージャーレベルの方からメールや電話会議を通して海外とコミュニケーションをとって頂いたり、プレゼンテーションをする機会を与えて頂けるところもあります。

ブランドマネージャー/プロダクトマネージャー

必要なスキル:

  • 業界での3-5年のマーケティング経験。
  • ブランドマネージャーになると広告代理店やリサーチ会社からの移動は難しく、ブランド側でマーケティングのご経験がある方を求める場合がほとんど。
  • 部下持ちの経験があれば尚可
  • 外資系であれば海外とのテレカンレポートが発生する可能性が高いため、ビジネス英語を求められるケースが多い。

得られる経験:

アシスタントブランドマネージャーとして学んだ経験に加えて、P/L管理をして頂く可能性が高く、よりブランドの経営に近い所でお仕事をして頂けます。また、企業によってはブランドマネージャーから部下を持ち始め、1-2名程度直属の部下としてつくケースが御座います。尚、アシスタントブランドマネージャーの時は、ブランドマネージャーのサポートを受けていたのが、ブランドマネージャーになると、一つのブランドのオーナーという形で、より裁量権を持って頂いてお仕事を頂く事が多いかと思います。

マーケティングマネージャー/グループマネージャー/シニアマネージャー

必要なスキル:

  • 業界での5-7年以上のブランドマーケティング経験
  • ブランドマーケターの部下をマネージした経験
  • P/L Managementの経験必須

得られる経験:

組織内、もしくは製品カテゴリーのブランドマーケッターの方をすべてマネージして頂くケースが多く、マーケティング部署内でのブランドマーケティングファンクションの責任者という位置づけになります。また、他部署や、外資系の場合海外とのコミュニケーションもブランドマネージャー時代より格段に多くなりますので、クロスファンクショナルにコミュニケーションができる能力も必然的に得られるかと思います。

マーケティングディレクター/マーケティングヘッド

必要なスキル:

  • 5-10名にあたる複数の直属の部下を持たれた経験
  • ブランドマーケティングのみでなく、その他のファンクションに対しての知識(デジタルマーケティング、CRM、E-Commerce等)

得られる経験:

マーケティングディレクターになると、マーケティング部署を統括して頂く形になるので、ブランドマーケティング以外のポジションにいる方も部下としてみて頂く形となります。企業によって組織体制は変わり、一概には言えませんが、下記がマーケティング部長の統括するエリアの一般的な例となります。

a.    FMCG消費財、もしくは耐久消費財企業の場合

ブランドマーケティング、マーケットリサーチ・インサイトアナリスト、CRM、デジタルマーケティング、トレードマーケティング、PR、プロダクトイノベーション

b.    ファッション、もしくはコスメティック企業の場合

ブランドマーケティン、CRM、E-Commerce、デジタルマーケティング、PR、VMD

上記の通りマーケティングディレクターには、ブランドマーケティング以外のファンクションをマネージはして頂くものの、ブランドマーケティング(ファッション業界であればマーケティングとPR)を軸としたご経験をお持ちの方がなられる傾向があります。また、マーケティングディレクターに対して、デジタルマーケティングやマーケットインサイトなどのエリアでの実際のご経験は求められないケースが多く、知識を持って入れば問題ない場合がほとんどで、実際の実行に関しては、そのエリアのスペシャリストに行って頂く事が多いです。ただ、現時点ではブランドマーケティングを軸にキャリアを進められた方がディレクターになられるケースが多いものの、最近デジタルマーケティングやデジタル・PRに力を入れられ始めている企業様が多々あるため、今後マーケティングディレクターに対してのスペックが変わる可能性も0では御座いません。

また、マーケティングディレクターになると、CFOや営業部長など他部署のトップともお仕事をして頂き、直接のレポートが社長になることが多く、より会社全体の経営に近い所でお仕事を頂くケースが多いかと思います。

さて、長くなりましたがこれらが主にマーケティング職のポジションごとに必要な大まかなスキルと得られる経験の概要となります。

尚、上記ではご経験面のところに「-年の業界でのマーケティングの経験」と書かせて頂きましたが、同業界でないとダメという意味でなく、他業界からの移動も可能ですので、現在いらっしゃる業界から行きやすい業界、逆に行きにくい業界等に関してはコンサルタントに是非ご相談頂ければと思います。

また、現在年末に差し掛かってはおりますが、あらゆるエリアとレベルでマーケッターの方を探されておりますためもし市場の情報にご興味が御座いましたら、是非お気軽にご連絡頂ければと思います。

Tohta Morimoto's picture
コンサルタント | セールス&マーケティング 紹介部門
tmorimoto@morganmckinley.co.jp

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