コンサルファームのM&A

佐藤 和都 06 Sep 2017

今回のブログでは、コンサルファームにおけるM&Aチームの概要と、それらのチームにおける採用状況・求める人材についてお話します。

M&Aと一口に言っても、様々なプロセスが存在します。コンサルファームのM&Aチームは、どの過程に関わっているのでしょうか。大きく分けて以下の4点になります。

オリジネーション・エグゼキューション

顧客のM&A戦略へのアドバイザリーから、対象企業の選定、交渉のサポートなど、幅広くアドバイザリーを提供します。どちらかというと営業に近いイメージで、案件が始まるまでの段階をオリジネーション、案件が始まってからクロージングまでの段階をエグゼキューションといいます。

  • オリジネーション=売り手と買い手のマッチングやクライアントへのM&Aの提案(ピッチング)
  • エグゼキューション=売り手と買い手が買収に合意してから、買収条件が決定し、買収が完了するまでの過程における様々なサポート。
     

デューディリジェンス (Due Diligence、以下DD)

買収にあたり、財務面や法務面等から買収先企業に問題がないかを第3者の目線から確認します。買い手が、売り手の実態を把握するために行うバイサイドDDと、売り手が買い手に対し売却対象事業等の情報を提供するために行うセルサイドDDがありますが、いずれにせよ買い手と売り手の、対象企業・事業に関する認識をすり合わせたり、情報格差を減らす目的で行われます。主に、以下3つの分野におけるDDが行われます。

  • 財務DD
    対象企業の経営実態や収益力を把握し、財務面や税務面でのリスクを把握するために行います。
    財務DDは、財務諸表について詳細な分析を行うため、公認会計士が行います。
  • 人事DD 
    M&Aにより対象会社の人材を獲得するという観点から、人事面でも対象企業の実態把握を行うことが重要です。人員構成や給与、福利厚生等のコスト面を把握するとともに、人材教育や評価の方法いったマネジメント面について理解し、買収後の統合がスムーズに行われるように調整をしていきます。
  • 法務DD
    M&A取引に影響する法務面での問題について把握するために行われます。契約、関連省庁への届出、知的財産、独占禁止法など、様々な分野で、法律面の問題がないか確認します。
     

バリュエーション

対象企業・事業の価値評価算出をバリュエーションといいます。対象企業・事業の適正な価格を検討するプロセスです。有形資産の価値評価のみならず、無形資産についても評価を行います。事業の将来のキャッシュフローを予測したり、類似会社の価値を元に対象企業の価値を算出するなど、バリュエーションの方法は、複雑かつ多岐に渡ります。

PMI (Post Merger Integration) もしくはPMM(Post Merger Management )

M&A後の統合プロセス管理をPMIまた、PMMといいます。買い手、売り手のマネジメント方法や、業務管理方法、情報システム等様々な面でスムーズに統合が行われるとともに、統合によるシナジー効果が最大限発揮させれるようにリードする、経営統合の醍醐味といえるプロセスです。

 

多くのコンサルファームの場合、オリジネーション・エグゼキューションをする部署(コーポレートファイナンス)と、DDやバリュエーション、PMI等を行う部署(トランザクションサービス)があり、部署内でさらに様々なチームに分かれています。ファームによっては、部署ごとに分けず、コーポレートファイナンス部署が複数の業務を行うというファームもあります。

現在、これらのM&A関連部署では、第2新卒レベルからマネージャーレベルまで幅広く人材を募集しています。各チームごとの求められる経験は以下の通りです。

  • オリジネーション・エグゼキューション: 投資銀行、銀行、証券会社、M&Aブティック等でのM&A関連業務経験、監査法人等での財務分析経験、コンサルファームでの勤務経験
  • バリュエーション: 銀行や証券会社での財務分析・企業分析経験、事業会社でのM&A関連経験、事業会社での財務管理、子会社の管理経験等
  • DD: 公認会計士
  • PMI: コンサルファームでの勤務経験、事業会社でのM&A関連経験、営業企画、経営企画経験等。
     

ただし、ジュニアポジジョン(20代後半くらいまで)の場合、関連業務経験がなくても、アピールできるもの(英語力や金融業界・トップレベル企業での業務経験等)があれば、面接に進まれる方も多くいらっしゃいます。

ご興味おありの方は、ぜひご連絡下さい。

Kazuto Sato's picture
コンサルタント | 銀行&金融 紹介部門
ksato@morganmckinley.co.jp

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