アセットマネジメント業界のプロフェッショナルの転職動機とは?

河野 次男 17 Sep 2019

外資系、日系アセットマネジメント企業に勤める200名の方を対象に、転職動機について調査いたしました。

2017年までは年に2回、アセットマネジメント業界のプロフェッショナルの方々を交えたイベントの開催、そしてアセットマネジメント業界のサラリーの動向、採用の動向等を書いたブログを不定期とはとはいえリリースをしておりましたが、2018年と2019年は本業のリクルーティングの方で忙しくなり、ほぼほぼできておりませんでした。イベントに関しましては近い将来、また開催ができればうれしいですね。

先日は2019年の採用のトレンドに関して、具体的に職種ごとにご説明をさせて頂いたブログをリリースを致しましたが、今回はテーマを変え、弊社で2019年にインタビューをさせて頂いた方々、外資系企業100名、日系企業100名の方々を対象に転職のご検討理由をまとめさせて頂きました。どの様な理由が一番多いのでしょうか、是非ご参考までにご一読ください。

外資系アセットマネジメント

  • 条件面(ベースサラリーや年収を上げたい)
    ボーナスが想定していたよりも低かった。
  • ポジションを上げたい、キャリアアップをしたい
    マネージメント、もしくは#2等、今後部署のヘッドになれる可能性のあるポジションに就きたいが、上が詰まっていてなかなか上にいけるチャンスが無い。
  • 人間関係(上司、経営者)、会社のカルチャーが合わない
  • 組織変更があり、仕事がやりづらくなった
    組織変更によりステップアップが望めない環境になった。
  • 資産運用残高がここ1、2年で目減りしており、今後の将来が不安
  • 少しプロダクトラインアップの多い、伝統資産だけでなくオルタナティブのアセットクラスの経験を積める企業でチャレンジをしたい
  • 大手では無く、ブティック系ファームにてもう少し業務の幅を広げたい
    大手のクライアントを担当したい。
  • 今までの経験を活かしてスタートアップのファームで活躍したい
  • ワークライフバランスを良くしたい
  • 長く働いているので一度、外部のチャンスを見てみたい

日系のアセットマネジメント

  • 条件を上げたい
    外資系の友人と情報交換をすると業務内容は一緒なのに年収の差にびっくりする。(サラリーが低すぎる)
  • 望まない部署異動
  • 外資の様なチャレンジングな環境で一度働いてみたい
    キャリアアップにつながる。(業務の範囲を広げ、英語を使いたい)
  • 実績に見合った評価がされにくい
    上が詰まっていてどれだけ努力をして実績を残しても、なかなかタイトルも上がらずボーナスにも評価されない。実績がボーナスに反映されても金額があまりにも寂しい。
  • 働く上でのモチベーションが上がらない
    20代、30代に仕事が振られ、40代半ば、50代以上のレベルの方は仕事をほぼしていない方々が多く、その一方で給与は自分よりも貰っているかと思うとモチベーションが下がる。
  • 外資系企業との環境の違い
    同僚達のレベル、外資の環境と比較してみると低いと感じてしまう。
  • 人間関係(上司)
  • フロントオフィスでチャレンジをしたいが社内異動ではなかなか実現しない
  • 業界を変えたい(シンクタンク、コンサル会社を検討したい)
  • ワークライフバランスを良くしたい

このようなデータの収集を3年前にもさせて頂いた事がありますが、外資系、日系と共に、それぞれ特有の悩みはありますが、やはり一番上にくるのが条件面(金銭面)ということがわかりました。この結果を以外と思われるか、はたまた当然の結果だと思うかはそれぞれですが、確かに一生懸命仕事をするならば条件は良いに越した事はありません。(特に同じ職種であれば尚更)。評価をされるのであればきちんとマーケットのスタンダードで評価をして頂けるとうれしいところですね。

また、特に外資系アセットマネジメントにおいては新卒採用をしない(するキャパシティーが無い)企業が多く、どうしても採用は中途採用(即戦力採用)がメインになってしまいます。そのため、人材の年齢の構造的に40代半ばから50代の方が人材として厚くなってきてしまい、毎年、年齢が上がってきてしまっている状況です。

日系の場合では新卒で採用はするものの、毎年、6人から10人程度となりそこまで多くは無い状況です。人材の年齢の構造としては外資系同様、やはり40代、50代が会社の7割を占めている状況です。その為、どこの企業も年齢層としては20代後半から30代を採用をする傾向が多く、2019年度の弊社独自のデータでも、68パーセントの中途採用の転職者が20代、30代の方々でした。次いで多いのが、40代前半から半ばにかけて全体の23パーセント、残りの9パーセントは50代の方々になります。40代半ばから50代でご転職をされる場合の半分は、ヘッドやデピュティヘッドのポジションでご転職をされるケースが多いです。

また、人事の流れに関するデータも集めてみました。モーガンマッキンリーを使ってアセットマネジメント業界の中で転職をされる方々の割合は次の通りです。

  • 外資系から外資系へ転職 → 40%
  • 日系から外資系への転職 → 25%
  • 日系から日系への転職 → 20%
  • 外資系から日系への転職 → 15%


改めてこの様な形でデータを収集してみますととても興味深いデータが出てきました。アセットマネジメント業界に関する情報やデータ等をお求めの方はいつでもお気軽にお問い合わせください。

Tsuguo Kohno's picture
ディレクター | アセットマネジメント、プライベートバンク 紹介部門
tkohno@morganmckinley.co.jp