[インタビュー] ダッソーシステムズジャパン・CFO、Aniello D’Ascoli氏

28 Oct 2014

グローバル企業のCFOの仕事とは?日本で財務・経理部門のトップに立つ苦労とは?

フランスの大手3Dソフトウェア企業、ダッソー・システムズ(Dassault Systemes)の日本法人CFOであるAniello D’Ascoli氏にインタビューする機会をいただきました。

IO: Morgan McKinley財務・経理部門チーム

ADA: Aniello D’Ascoli 氏ーDassault Systemes, CFO

IO: はじめに、今日はお時間をいただき、ありがとうございます。率直に伺いますが、長い間CFOを務めてこられた今、CFOの職務について、どうお考えですか?

ADA: CFOの仕事は会社によって非常に異なり、営業寄りな場合もあります。CFOとして大切なのは、課題や仕事と、ふさわしい人材をマッチさせる能力です。財務・会計の専門スキルに加え、人と接する能力が必要です。そこが、単に担当業務をこなすだけの財務・会計のプロとCFOとの違いだと思います。営業サイドとも、うまくやっていく必要があります。しかし最も大切なことは、財務情報が明確で正確であることを保証することです。会社の資産を守り、ビジネスを通して利益を確保しなければなりません。

IO: 全く同感です。財務部門のリーダーには、会計の専門知識はもちろん、団結して働く、真に価値的・効果的なチームを作るためにも、コミュニケーションスキルが重要です。

それでは、東京の"日本人でないCFO"にとっての課題は何でしょうか?

ADA: 言葉は、常に最大の壁です。精査・統合しなければならない契約や、ほとんど英語を話さない営業部隊と一緒に仕事をすることが増えるため、会社が現地化すればするほど、効果的な決定を下したり、潜在力を最大化するのは難しくなります。また日本文化は独特なので、コミュニケーションの方法が他国、特に西洋社会とは違います。同じ国出身、同じ言語を話す二人の間でも誤解が生じますが、異なる文化圏出身の人との方が、誤解が生まれやすいと思います。

IO: 最近の日本の財務・会計のトレンドは何でしょうか?

ADA: 全体的に国際化が進み、多くの日本人が海外で学んでいます。職場や社会で使われる英語も増えています。財務・会計の世界では、IFRSなど会計基準を国際化する企業が増えていると思います。

IO: 財務・会計スタッフのスキルについてはいかがでしょう?ジュニアスタッフが持つべきスキルとは何でしょうか?

ADA: ポジションや仕事によりますが、収益認識は重要です。またメーカーにおける在庫など、業界特有の専門知識も大切です。また仕事内容と、いかに行うかを素早く理解しなければならないので、理論的な思考力・知識も重要だと思います。


IO: 財務部長やCFOを目指す財務・会計のジュニアスタッフへのアドバイスはありますか?

ADA:専門知識はもちろんですが、実務経験がある方が有利です。あまり実務経験のないCFOがいらっしゃるのは知っていますが、私は現場主義です。ビジネスがどうなっているかを理解するには、実践的なほうがいいのです。

IO: 財務・会計を3語で表現するとしたら?

ADA: Trust my numbers(私の数字を信じてください)です。それがファイナンスです。投資家は、会社に投資する際に、数字が正しいかどうかを知りたいのです。数字を見ることで、実際何が起きているかがわかります。

IO:財務・経理のプロとして働く上で、最も楽しいことは何ですか?

ADA:ビジネスを深く理解する機会を持てるので、何故そうなっているかがわかります。良い面から悪い面まで見ることができるのが、私の仕事の面白いところです。過去の数字を読み取り、会社に付加価値を加えるためには、今後どんな方法をとるべきか。一歩先をいくことが重要です。

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Morgan McKinley財務・経理部門チーム